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『ジムニー専門店倒産に見る「人気商品一本足経営」の危うさ』

『ジムニー専門店倒産に見る「人気商品一本足経営」の危うさ』

2026/06/23

『ジムニー専門店倒産に見る「人気商品一本足経営」の危うさ』

名古屋を拠点に全国で経営再建を支援するコンサルタント、毛利京申です。

人気車種ジムニーの専門店が倒産というニュースが飛び込みました。
 
私は、このニュースに“違和感”を覚えました。
何故なら、「何故ジムニーに特化したかです。
その一点が、どうしても腑に落ちなかったからです。

■ 経営とは「何を選ぶか」で半分決まる

会社を立ち上げる時、 どの商品を扱うか、どの市場に入るか、 この“最初の選択”が経営の半分を決めます。

私は弁護士事務所で18年間、 5000件以上の破産事件に携わってきました。

破産者から、 起業から倒産までの道のりを聴取する中で、 会社を立ち上げて半年ほどの経緯を聞けば、
「この会社は危ない」
と分かるようになりました。

それは数字ではなく、 経営者の言葉の端々、選んだ商品、 市場の大きさ、資金繰りの構造―― そうした“匂い”のようなものです。

今回のジムニー専門店の倒産も、 まさにその“匂い”を感じたのです。

■ ジムニーは人気車種。しかし「専門店向き」ではない

ジムニーは確かに人気です。 しかし、人気と経営の安定は別の話です。
• 年間販売台数は 2〜3万台
• 市場規模が小さい
• 中古相場が乱高下する
• 仕入れ価格が高騰しやすい
• 整備コストが高い
• 趣味性が強く、需要が安定しない

つまり、 専門店として成立させるには不向きな車種なのです。

「人気だから売れるだろう」 この考え方は、倒産の典型的な入口です。

■ 対照的に、ハイエースは“専門店ビジネスが成立する車”ハイエースは違います。

• 工務店
• 配送業
• 設備業
• 送迎車
• 介護施設
• 旅館・ホテルの送迎

つまり、 景気に左右されにくい“仕事の車”です。

さらに、
• 車中泊
• キャンピング仕様
• 内装カスタム

こうした付帯利益が大きく、 中古でも需要が落ちません。
だからこそ、 ハイエース専門店はビジネスとして成立する。
ジムニーとは構造がまったく違うのです。

■ 経営の失敗は「最初の一歩」で決まることが多い

今回の倒産は、 「人気車種=儲かる」という誤解から始まった可能性があります。

しかし、経営はそう単純ではありません。
• 市場規模
• 回転率
• 仕入れの安定性
• 整備コスト
• 需要の性質(趣味か仕事か)

これらを見誤ると、 どれだけ努力しても、 どれだけ情熱があっても、 構造的に勝てない戦いになってしまう。

私は5000件の倒産を見てきて、
この“構造の罠”に落ちた会社を何度も見てきました。

■ 今日の結論
• ジムニーは人気だが、専門店向きではない
• ハイエースは安定需要があり、専門店ビジネスが成立する
• 人気商品一本足経営は危険
• 経営は「最初の選択」で勝負が決まる
人気は追い風にすぎない。 経営を支えるのは、いつも“安定需要”である。

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